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プログラムやデザインの人にも知ってほしいサウンドの話【新歓ブログリレー2017 1日目】

OrangeStar
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新入生のみなさん! ご入学おめでとうございます!! ちょうど、この記事公開は入学式が終わったぐらいになるのでしょうか?
ともあれ、Welcome to ようこそ 東工大です! どったんばったん大騒ぎしてくださいね!

…一部の人にしか伝わらない時事ネタ失礼しました。こんにちは、オレンジスターです。情報工学系の学士2年生です。

このたび、新入生歓迎ブログ更新祭りと題して、traPメンバーが今日から28日まで毎日2記事ずつ更新するそうです。
実は「新入生向け記事」と「自由記事」とに分かれていまして、新入生向け記事はtraPの紹介と、新入生に役立つ情報が満載となっていますので、「traP興味ねー、twitterしよ」という方でも読んでおくと何かとお得ですよ! 自由記事の方は技術系の話題とか、好きなゲームの話題とか、なんでもありってことになっています。 …こんな裏事情話していいのかな。いいよね。
そして、初日である今日、なんと僕が仰せつかってしまいました。私は自由記事の方担当なのですが、traPで1年間やってきて感じたことも含めて、こんな記事を書いてみました。

題しまして!
プログラムやデザインの人にも知ってほしいサウンドの話
本題に入る前に少しtraPの説明をさせて頂きます。
traPは主に「プログラム班」「デザイン班」「サウンド班」の3つに分けることができます。それぞれ何やってるのかは名前の通りです。あ、僕はサウンド班です。
ただ、これらの間でやってることが大きく違うので、「プログラムはバリバリ書けるけど、デザイン全然分からない!」とか、「ドット絵作れるけど、音楽の話全く分からない!」とかそういう事になりがちなんですよね…。実際僕も「作曲は出来るけど、プログラム全然書けません!」という状態です。それでいいのかtraP。いやダメだろtraP。

というわけで、プログラムとかデザインとかをメインでやっている人にも、最低限知っておいて欲しいサウンドのことを書いてみようと思います。去年から東工大では教育改革が行われ、文系教養科目は「リベラルアーツ研究教育院」の名のもとに大幅に見直されています。曰く、「自分の専門以外の分野を知ることで、多面的に考えられるようになる」とか。それに乗っかるならば、「プログラム、デザイン、サウンドをちょっとずつでも知ることで、ゲーム制作を様々な角度から考えられるようになる」と言えるのではないでしょうか。

内容は大体こんな感じです。

  1. サウンドって何やってんの?
  2. 作曲の知識:DAWって何?
  3. 音楽の3要素とは?
  4. DTMにおける作業

サウンドって何やってんの?

まず大前提。サウンド班って何やってんの?という話なのですが、とりあえずの答えは「ゲーム・アプリで使用するBGM・効果音を作っています」です。かといって、フリーダムに作っているわけではないのです。当然ながらゲームで使う音楽なので、そのゲームに合った音楽・効果音を作らなければなりません。そのため、プログラマーやデザイナーからのリクエストにも応えつつ、自分の音楽を表現していくことになります。個人プレーに見えて、意外と他との連携も必要なのです。
(もちろん、個人で適当に音楽を作り、それを丸投げするだけでもゲームは作れます…が、大概の場合、ゲームと音楽がちぐはぐになって違和感が出てきてしまいます)
そこで、プログラマーやデザイナーの人も、サウンドに関する基本的な知識は持っていて欲しい、というわけです。音楽について全く分からなくて「なんかイメージと違う」とだけ言われてしまうと、それ以降会話が止まってしまい、ますますちぐはぐになってしまうかもしれません。

作曲の知識:DAWって何?

私たちサウンド班がやるように、コンピュータを使って作曲することをDTM(ディーティーエム、デスクトップミュージック)といいます。ちなみに、DTMをする人のことをDTMer(ディーティーエマー)などと呼びます。
作曲する…というと難しいことに感じるかもしれませんが、Dominoなどのフリーソフトを用いることで割と簡単に始めることができます。マウスやキーボードなどで音符を配置する(打ち込みをする)ことで思ったとおりの演奏をさせることができ、ピアノやらギターやらが弾けなくても作曲することができるのです(恥ずかしながら、この記事を書いている私もピアノやギターは弾けません…)。
シンセサイザーのような電子楽器に、コンピューターから指示を飛ばす楽譜のようなファイルをMIDI(ミディ)と言います。上述のDominoなどはこのMIDIファイルを作るためのソフトです。一方で、ソフトによっては、楽譜の作成に加え、内部に音源(≒楽器)を持っており、楽譜作成と演奏を同時にこなせるものもあります。このようなソフトをDAW(ダウ)と呼びます。traPのサウンド班では、このようなDAWを持っている人が多いです。DAWは無料のものも多くありますが、traPでは有料のものを購入して使っている、さらには音源も別口で購入しているような人もいます。あ、買わないとtraPサウンド班にはなれないとかそういう事は一切ありませんのでご安心くださいね。
(このあたりの説明は、音楽をやっていない人に対する分かりやすさを重視して書いているので、DTMに熟達した人からすると誤りが多いかもしれませんがご了承ください!)

また、実際に作曲をする上で避けては通れないのが「コード進行」とか「スケール」のような音楽理論についての勉強。とはいえ、これはサウンドの人以外はあまり使わない知識ですので、知らなくても大丈夫かなと思います。というわけで、ここでは割愛。

音楽の3要素とは?

さて、本格的に音楽の話になります。早速ですが、音楽の3要素というものを紹介したいと思います。かなり有名なので、聞いたことあるかもしれませんが…音楽の3要素とはメロディ・ハーモニー・リズムの3つのことです。

  1. メロディ
  2. ハーモニー
  3. リズム

メロディは、言うまでもなく音楽の旋律のこと。テレビドラマで言うなら主役、3要素の中で一番大切なのは間違いなくメロディです。メロディが無い音楽は…無いことはないですが、やっぱり味気なく感じてしまいますよね。
ハーモニーは、日本語で言うなら調和、でしょうか。2つ以上の音どうしが響き合い、心地よい感じになったり、なんとなく不安になったり、ドキドキしたり…そんな役割を持っています。少し音楽について詳しい人なら「和音」であるとか「メジャーコード・マイナーコード」とか「コード進行」なんてことも知ってるかもしれません。初めて作曲するときに一番苦労するのは多分ハーモニーですね…経験談ですが。
リズムも説明不要でしょう。決められたリズムがあると音楽にノリやすいというものです。音楽の話からは少しそれますが、サッカーW杯などの応援で、「日本!(チャチャチャ)」という手拍子がありますが、これもリズムの1種といえます。あとは「3・3・7拍子」とかもそうですね。一定のリズムがあるとその場全体に一体感が生まれます。音楽も同じで、リズムがあって曲が完成するのです。

…ここら辺の話、文章だけで説明するのは無理なので、例を挙げます。

例1)「前前前世 / RADWIMPS」(YouTubeの動画にリンクします)
多分、この記事を読んでいる人で知らない人はいないでしょう。この曲、音楽の3要素が非常に分かりやすいので題材として取り上げました。RADWIMPSは、大まかに言えば「ボーカル」「ギター」「ベース」「ドラム」の4人で構成されるロックバンドです。メロディはボーカルが、ハーモニーはギターやベースが、リズムはドラムが主に担当しています。サビの部分では、ボーカル以外のメンバーもコーラスで入り、ハーモニーの要素も兼ねています。

例2)「ルパン三世のテーマ ’78」(YouTubeの動画にリンクします)
これまた、知らない人はいないくらい有名な曲ですね。アニメ「ルパン三世」のテーマ曲として知られるこの曲は、ジャズや吹奏楽の定番曲になっています。この曲では、メロディはトランペットなどが、ハーモニーは様々な管楽器が同時に鳴ることで発生し、リズムはやはりドラムが担当します。とはいえ、イントロ部分の「テレッ! テレッ!」という所(表現力が乏しくてスミマセン…)では、メロディがリズムも兼ねていると言えるでしょう。
ルパン三世は、泥棒稼業がテーマの緊迫したアクションで知られるアニメですが、この曲では上述の「テレッ! テレッ!」の部分や、コーラス直後などの一瞬の間を置くことで、曲自体に緊張感を持たせていることが分かります。つまり、アニメに合わせて曲を作っているんですね。

例3)モンスターハンターシリーズメインテーマ「英雄の証」(YouTubeの動画にリンクします)
ついにゲーム音楽に来ました。カプコンの人気ゲーム「モンスターハンター」シリーズのメインテーマ曲で、CMでも時々流れています。クラシック音楽の構造を元に作曲されています。…えーっと、非常に申し上げにくいのですが、こういうクラシック調の曲の場合、一概にどれがメロディとか、どれがハーモニーとかは言えなくなってきます。というのも、大体どの楽器も全部の役割を果たすようになっています。ゲーム音楽の観点から見ると、0:52あたりから音程がだんだん上がっていきメインメロディに入ると同時に曲の盛り上がりは最高潮となり勇猛果敢な旋律が奏でられます。巨大なモンスターに立ち向かい倒していくゲームとしては、このような勇ましい雰囲気の曲がぴったり合いますね。

DTMにおける作業

さて、ここからは音楽の知識から、具体的にDTMで何をするのかについてお話ししていきます。多くのDTMerは「作曲→編曲→マスタリング」という流れを行っています。例によってそれぞれ説明します。

  1. 作曲
  2. 編曲
  3. マスタリング

まず作曲。文字通り、メロディを作っていく作業です。おそらく皆さんの想像通りのことをしています。料理で言うなら「調理」。
次に編曲。作った曲を元に、ハーモニー、リズムなどを付け足していく、いわばアレンジ作業です。料理で言うなら「味付け」でしょうか。
最後にマスタリング。これは少し難しいですが、音のバランスを整えたり、音量を調節したりといった作業です。これまた料理で例えると「盛り付け」かなと思います。場合によっては、実際に楽器を弾いたり歌ったりしたものを録音し、DAWに取り込む作業も行います。

また、合わせて拡張子についても書いておきます。拡張子とは何か一応書くと、ファイル名の後ろについている.txtとか.htmlとかそういう奴のことです。音楽ファイルの拡張子は主にmidi、wav、mp3などがあります。
midi(ミディ)は、上で少し説明しましたが、コンピューターから音を鳴らす機械に指示をするための楽譜のようなファイルです。音声ファイルを含むわけではないので非常に軽いですが、単体では再生できません。
wav(ウェイブ、ワブ)は、圧縮されていない音楽ファイルです。音質は一番良い、元の音そのままに再生できますが、非常にファイルサイズが大きくなります。
mp3(エムピースリー)は、wavファイルを圧縮したものです。wavと比べて大体1/10ほどのファイルサイズになりますが、音質は多少下がってしまいます。ゲームに使われる音楽ファイルとしては、この形態が多く使われています。
サウンド担当者に作曲を依頼するときには「どの拡張子で曲を提出すればいいのか」ということもちゃんと説明しておきましょう。さらに言えば、mp3ファイルの場合には「1秒当たりにどれだけの情報が詰まっているか?」という数字(ビットレート)も指示してくれると助かります。個人的に。

終わりに

ここまでなんとなく、音楽についての知識とか、DTMについてとか語ってきました。ゲームを個人製作しており、音楽はフリー素材に頼っているという人でも、これくらいの知識は持ってほしいな、と思う本当に最低限だけを書いてみました。かなり物足りない内容になったかもしれないな…と反省はしています。ちょっぴり。
もしこの記事で少しでもDTMに興味を持って、やってみたいなと思いましたら是非始めてみてくださいね。難しいことは考えずに、とりあえずソフトを触ったら音が出た、たーのしー! でも良いと思います。
フリーの音楽サイトとして有名な「魔王魂」の管理人である森田交一さんは、高校生のころから楽しくて年間100曲ぐらい作りまくっていたそうで。曲を作るのにも、そしてゲームを作るのにも、自分が楽しまないとどうしようもないと思います。この記事を読んでくださった皆さまが、DTMを楽しみながら、やがて名曲を書くその日を楽しみにしています!

読んでくださって本当にありがとうございました! オレンジスターでした。
明日、4/5の記事は「ゲーム大会の案内」と@naoによる「3Dモデリングについて」だそうです。お楽しみに!

~P.S.~
4/5から授業ありますからね! 新入生の人は時間割チェックしといてくださいね!

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